7月12日〜強くなった(?!)ワタシ〜
大都会ニューヨーク。観光客は別としても街行く人の「がんばって生きてます!」というエネルギーがすごい。おちょこKも「仕事モード」ということもあり(ちゃんと「アイロンかけたシャツ」着るし、リュックじゃなくてブリーフケース持つし)、つい「私もがんばってます!」と肩肘はって歩いてしまう。
だからと言う訳じゃないけれど、何かあるとついつい語気も荒く自己主張。午前中のエデュケーション・ツアーのチケットがなぜか発行されてないと言われ、「ツアーの料金は払った!!」と抗議し(結局すぐに出してくれた)、公衆電話がつながらずオペレーターに「ちゃんとコインも入れたのに!!」と苦情を言い(すぐつないでくれた)、後で「私ってばこんなに強く物言う人だったかしら」と、あまりに早くニューヨークの忙しい空気に影響されていることにおかしくなってしまう。
今夜から、やはりウォール街でバリバリ働く、大学時代の友人みわちゃんのアパートへ移動。彼女のテレビにはなんとフジテレビ系列の番組が映る! 画面のダウンタウンと窓の外の摩天楼を見比べながら、「何でも揃う」ニューヨークの「都会ぶり」にうなる。
7月13日〜怪しい一人客〜
疲れと資料がたまったので、昼頃までFancy Food Showでもらってきたパンフレット等の整理をしつつ、近くのスーパーで買ったデリをランチにアパートで過ごす。木曜日からシアトルに行かなければならないので、重たい資料はこの際郵送することにし、午後から郵便局へ。その後、ブルックリンのコーシャー(ユダヤの食のルール)寿司屋に行きたかったのだけれど、電話してもつながらず、あきらめてもう一軒気になっていたソーホーの近くのBlue Ribbon Sushiへ。ここは予約をとらないところなので、早めに行かないと入れないと聞き、4時の開店直後にドアを開ける。
ニューヨークのしかも寿司屋に女一人というのはなかなか勇気がいるもので、もう心臓はドキドキ。お金もないし、カウンターに座りつつ(さすがにこの時間帯ならガラガラ)、なんとなく落ち着かない気分。板前さんも若いお兄ちゃん二人で、会話をする、という感じでもなし・・・運ばれてきた寿司を前にデジカメをとりだした頃、ようやく向こうも話のきっかけがつかめたらしく、「雑誌の方ですか?」などと聞かれてしまう。(やっぱり怪しいよなあ。)まだちゃんと取材をするかどうかもわからないし、「観光で来たんですけど、ここがおいしいって聞いて」と、下手な嘘をついてごまかす。もう少し度胸があればお兄ちゃんに色々質問もできただろうけど、そこがまだ弱いというか修業不足、黙々と寿司を食べてお勘定をする。もっと場数を踏まなくちゃ!
7月14日〜歩いては食べ、食べては歩き〜
7日間パスの元をとるくらいは(17ドル)地下鉄やバスに乗っているのだけれど、ニューヨークにいると土地勘がないせいもあって、とにかくよく歩く。足が棒になるとはこのことか・・・と思うほど。でもどんなに荷物が重くても、どんなに疲れていても、歩かないことには前に進めないので(タクシーに乗る身分ではなし)、自分を励ましながら足をすすめる。
歩くのと同時に、ニューヨークではとにかくよく食べもする。今日も、ファーマーズ・マーケットで朝ご飯、チャイナタウンで香港式麺、おやつに冷やし中華、夜はBond St.というおしゃれな和食と、歩いた分以上のカロリーは十分とってしまった。心なしか顔も丸くなったような・・・毎日お寿司も食べたし・・・書くためには食べないとしょうがないのだけれど、それでもベジタリアンのライトな料理がちょっと恋しい。明日からはシアトル、まだまだ寿司三昧の日々が続く。
7月15日〜ぎゅうぎゅうのシアトル〜
あれよあれよというまにシアトルにやってきてしまった。今日はいきなり3件アポイントメントがあり、ブリーフケースとカメラバッグをかかえて、バタバタと走り回る。大変嬉しいことに、Bellvue在住の貴子さんが初対面にも関わらず空港までピックアップに来てくれ、とりあえずスーツケースだけは持って歩かずにすみ、大助かり。(大感謝!)そしてこれまた嬉しいことに、取材でお会いしたどの方も、海の物とも山の物ともわからない私に快く話をしてくださり、その上車で送ってくださったり、他のレストランを紹介してくださったり、ご馳走してくださったり(ここで宣伝。シアトルのShiro Sushiは美味しい!!!)、有り難くて心の中で手を合わせる。この親切に応えるためにはいいものを書くしかない。そう自分に言い聞かせ、ともすれば不安に流されがちな気持ちを励ます。
東海岸とは時差が3時間あるので、体内時計はもう3時過ぎ。(今朝も5時半起きだったし)身体はくたくたのはずなのに頭の中は興奮状態で、疲れているのにまだビンビンと目がさえている。今日とったメモを少し整理しておかなくちゃ。
7月16日〜寿司フォアグラ〜
今日も午後から3件取材。その前に近くのスーパーを偵察、さすがに野菜不足なので生野菜少々、そしてデリコーナーでやはり寿司をみつけ、ランチ用にと買って帰る。ボルチモアで売っているスーパーのお寿司より心なしかご飯の量が多く、野菜も食べたし、すでに満腹。なのに、最初のブッフェ形式のレストランでも「どうぞ食べてってください」とすすめられ(ブッフェで助かった!!)、次のvegan ペストリーを作っているというおじさんには「ボクの素晴らしいペストリーをぜひ試食してくれ」といくつも食べさせられ、文字通りフォアグラ街道まっしぐら。にしても、ニューヨークに来てからこっち、寿司を何食食べたやら。とてもVRGのみんなに本当のことは言えない・・・。
7月17日〜風呂じゃ風呂じゃ〜
昨日から雨模様、今日は特に寒い。(こんなの久しぶり!)やけにトイレに行く回数が多くなって、ちょっと困る。ニューヨークでは長袖シャツ一枚でちょうどいいくらいだったけれど、シアトルでそれだとブルブル震えてしまうほど。ただ、コーディネートを考えると、持参したジャケットがしっくりこなくて、今日はシャツ一枚でがまん。(会社や肩書きがないと見た目で判断されるから、ファッションは大事!自分でも自信が持てるし。)取材から帰ってきて、まずは「風呂だ!」とバスタブにお湯を満たす。家だとバスを使うとあんまりいい顔をされないので、これこそホテルならではの贅沢。浅く細長いバスタブになんとか肩までつかるように身体をうずめ、「やっぱりお風呂はいいなあ」とほっとため息をつく。温泉が恋しい!
7月18日〜深夜のご帰還〜
飛行機の時間ぎりぎりまで取材をし(でも足りない、全然!)、機内の人となる。ニューヨークからシアトルのベジタリアン機内食はなかなか良かったけど(たっぷりのフルーツにナッツ&レーズン、ベーグル)、今日はガーデンバーガーとりんご。寿司ばかり食べ続けたせいか、生野菜が恋しく、たとえ肉が入ってなくてもバーガーがちょっと重い。テキサス・ダラス空港で乗り換え、ボルチモア到着は夜12時過ぎ。ここから「節約生活」に頭を切り換え、シャトルバス利用。家にたどりついたのは深夜2時。ボルチモアは暑い!
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