3月15日 〜ビューティフル・マンデイ〜
 寝床の中で雨音を聞いた。窓の外は、ちょっとした嵐のような空模様。せっかくのオフなのに・・・と思っていると、11時頃にはだいぶ小降りになってきた。予定通り「vegan pancake」を食べに、Mothersという自然食品スーパーへ。着く頃には日も射し、だいぶいいお天気になってきた。店のフリーペーパーのコーナーにVRGのパンフレットを置く。お待ちかねのパンケーキは、いかにも身体にいい材料を使っているといった濃い味。けっこうおいしい。スーパーのマクロビオティックコーナーには、日本の海草類(ひじきとかあらめ)や調味料がそろっていて驚く。日本の鎌倉塗りの箸までみつけた。
 午後は、サミュエルに海を見せにオーシャンロードをひた走る。朝のお天気が嘘のような、素晴らしい日差し。これこそカリフォルニア。椰子の木、スパニッシュスタイルのカラフルな建物、青い空、潮風・・・なんて素晴らしい! ボルチモアで働いているみんなに申し訳ないくらいだ。おかげでちょっと気持ちも元気になってきた気がする。Thank you, California Sunshine!

3月16日 〜無事帰還〜
 いよいよ今日はボルチモアへ帰る日。昨日ボルチモアでは雪が降ったそうだ。くわばらくわばら。また風邪ひかなきゃいいけど。ダラスで飛行機を乗り継ぎ、ボルチモア到着は午後9時。と言っても3時間、カリフォルニアと時差がある。アメリカは広いなー。明日からはTamaraの家にステイするので、早速荷造りをする。いつまで続く、放浪生活。荷物もだんだん増えてきたし、早く落ち着きたいな・・・。まあ、焦らずぼちぼちいきますか!

3月17日 〜春の予感〜
 まるでカリフォルニアの太陽がそのままこっちにやってきたような、暖かい日より。クロッカスらしき花が顔をのぞかせているのも見たし、そろそろボルチモアにも春がやってくるのかしら。久しぶりにオフィスのみんなと顔を合わせる。相変わらず、みんな忙しそうだ。様子がのみこめてきたせいか、前よりもほんのちょっとだけ会話できるようになってきて嬉しい。DavidaとNatural Products Expoの話をし、参加企業や団体のWebsiteを探してVRGのリンクに加えられるかどうか検討する仕事を始める。ようやく「お手伝い」ができるようになって、これまた嬉しい。
 今日からTamaraの家にステイ。みんなして「週末はJessicaの家の方が遊びに出るには何かと便利では」 「月曜日はエアロビのクラスがあるからDavidaがHirokoを送っていって」など、気にかけてくれる。繰り返すが、本当に親切な人たち!Tamaraは丘の上の一軒家にボーイフレンドのJeffと暮らしている。典型的なアメリカの家で、広くて、皿洗い機などの設備が整っていて、25歳にしてこんな素敵な家を買えるとは、アメリカは豊かだなあ。料理好きのJeff(やはりVegan)がヴェジタリアンタコスを作ってくれる。ふたりはもう熱々で、あてられっぱなしだ。お招きにあずかり有り難いながらも、完璧なお邪魔虫のおちょこKなのであった・・・。

3月18日 〜海苔試食会〜
 今日は昼にインスタントラーメンを作って食べようと思い(VRGには電気コンロと電子レンジがある)、トッピング用にこっちのアジア食材店でみつけた海苔を持参。1パッケージにけっこう量があったので、Davidaに「どう?」と勧めてみた。「いったいこれは何?!」とちょっとひくDavida。やっぱりアメリカ人には異様な物体に見えるんだろうか。おそるおそる口にしたDavidaは「あら、おいしいじゃない。ちょっとほうれん草みたい」と気に入った様子。「もっと食べる?」と聞くと、TamaraやDarにも試してもらって、と言うので、早速Tamaraのデスクへ。やはり不審気に海苔をみつめる彼女。ほんのちょっとだけ、と手をのばす。「う〜ん・・・・海藻せんべいを食べたことがあるけど似た味がするわ。海の味・・・?」すかさず「Lakeseedじゃなくてseaweedだもの」と茶々を入れるDavida。何事かとやってきたDarにも一口勧める。「寿司に巻いてあるものよね!寿司の味がするわ!」いったいこの不思議な食べ物をどうやって使うのか、みんな興味津々。ごはんと一緒に食べたり、寿司やおもちにまいたりする、と言うとわかったようなわからないような顔をしている。アメリカ人には海藻はまだまだなじみが薄いんだなあ。今度はどんな日本の食材を試食してもらおうか。
 午後はみんな忙しそうにしているので、2本目の原稿を下書きする。日本人が肉を食べるようになってから成人病や肥満など様々な弊害が出てきたことを、データや食生活の歴史を織り交ぜながら書く。高脂血症という言葉が辞書になくて、やむなく削除。日本語で書くのの半分も思うようにできないのがもどかしい。メールチェックをしたら、たくさん届いていてひそかに歓喜する。

3月19日 〜鼻水が止まらない〜
 昨日あたりから鼻水が止まらない。でも、風邪のと違って水っ鼻なので、もしやアレルギーかしら、と疑う。花粉症の人のつらさがちょっとわかった気がする。
 今夜はJessicaとボーイフレンドがTamaraの家に夕飯を食べに来る。こっちの人には海藻が珍しいものだとわかったので、おちょこKは現地で手に入れた干しわかめを使ってスープを作る。結構好評。
 「Hirokoの症状はどんどんひどくなってるから、たぶんアレルギーじゃなくて風邪よ。今日は早く寝た方がいいわ」とTamara。よって、9時半就寝。

3月20日 〜眠り続ける〜
 今日はMeat out Dayだそうで、直訳すれば「肉を食べない日」。本当はDarがBordersという大型書店でのプレゼンをするのを手伝ったり、Mr.Chen'sという中華料理店でVRGのメンバーたちの記念ディナーがあるはずだったのに、朝から晩までひたすら眠り続けてしまった。知らないうちにやはり疲れがたまっていたのかしら? それとも薬の効き目? 前回と違って食欲はあるので、たいしたことはないと思うが、とにかく身体優先。プレゼンやディナーを逃したのは悔しいけど、まずは健康第一第一。

3月21日 〜引き続き、穏忍自重〜
 休養のおかげか、薬が効いたのか、だいぶ鼻水も止まってきた。それでもまだまだ眠れる、といった感じ。今日もTamara&Jeffはエアロビに出かけ、午後また一眠りする。雨音が聞こえる。本当は今日はJessicaと約束があったのだけど、一日家に居た方がよさそうな気配。私が必要としていたのは睡眠だったのか、と思うくらい眠りを今日もむさぼる。さすがにちょっと身体が痛い。夕ご飯はJeffのおいしいディナーを食べ、アカデミー賞も見ずに早々に横になる。明日からまた働かなくっちゃね! そして来週の週末こそJessicaと遊ぶのだ!


その日暮らしの記に戻る
Go Back to Home