5月17日〜ベジタリアン食・おちょこKの場合〜
居候期間は別として、アメリカに来てからの夕食はほとんど自炊。よく作るのはやっぱりパスタ(簡単!)、疲れてる時は絶対うどん(蕎麦じゃだめ、何故か)、こっちでお米を手に入れてからは(日本のお米に近いのは「国寶ライス」ブランド)ご飯もよく炊くし、時々ベークトポテトなんかが主食の座を占めたりもする。おかずはまあベジタリアンなので、野菜&豆腐炒めとか、Tempehというインドネシアの大豆たんぱく食品を試したり(ちょっと癖のある味で、あんまり好きになれなかった)、ほとんど肉そっくりの肉代用品(大豆ソーセージや大豆挽肉など。これは日本の類似品と比べて格段においしい。あんまり使わないけど)、豆カレーとか、まあそんな感じ。野菜のほとんどはファーマーズ・マーケットで仕入れてくるので、ニンニクとサラダオイルでただ炒めただけでも十分においしいのだけど、主食次第ではすぐにお腹が空いてしまうのが、難点と言えば難点。日本の食事のように何品か品数があればいいのだろうけれど、とてもそんな余裕はないので、つい平皿におかずと主食を一緒に盛りつける「一皿料理」になってしまう。逆に、「一汁一菜」は、ご飯をたくさん食べるからこそ腹持ちがするんだなあ、とつくづく思う。
見ていると、こっちの人は時間がないとパンやスナックを夕食代わりにしていることが多いけれど、他の何が主食になっても(クスクスや豆だってOK)、どうもそれだけはしっくりこない。朝ご飯やランチにパンはまったく平気なのに、どうして夕食だけイヤだと思うのかなあ。朝食(シリアルかビスケット、あれば果物も)とランチ(トースト、インスタントラーメン、前日の夕食の残り)が貧しい分、夕ご飯はちゃんと食べたいからかしらん。これも一種の「贅沢」と言えるのかも・・・。
5月18日〜「蜘蛛の巣」探検〜
VRGのサイトのファイル、スタートから3年余りたって、もう何がどこにあるのやら、誰にも把握できない状態。新しいページを作って、さあリンクを張ろう、という時に、該当するファイルのある場所がわからないと、とてもとても困ってしまう。Davidaに頼まれて、おおよその見取り図を作る仕事を始めたのだけど、これがまた、ちょっとめまいがするほどの量で、果たしていつ終わることやら・・・と最初は暗い気持ちになったのだった。が、要領をつかめばなんとかなるもので、およそ3日で作業終了。もうちょっとビジュアル的に見やすくできればいいのだけれど、これはまあ余裕がある時にすればいいことで、とりあえずの全体図がなんとか見えてきたのだった。
コンピュータ上で開かないファイルは別とて、ざっと全体を通して見る。もう使われていないファイルもそのまま放置されていたりして、サイトの定期的なメンテナンスって大変なんだなあ、と思う。VRGのサイトは比較的情報量が多い方だけれど、ビジュアル面ではシンプル。他の大きなサイトはいったい誰がどうやって管理しているのやら、考えただけでも気が遠くなる・・・。(ほんとにどうしているんだろう??)
5月19日〜「しこしこ」は英語で何と言うか〜
通算5本目の記事にとりかかった。今度のテーマは「アジア食材店や健康食品店で手に入るVEGAN日本食」。油揚げなどの大豆加工品、海草類、味噌などの調味料、乾物、こんにゃくなどなど(季節の野菜以外、基本的な日本の食材はちょっと大きな街ならほとんど手に入る)をリストアップし、それぞれの解説を書き始める。「うどん」(実はけっこうメジャーになりつつある。udonで通じる)の項で「しこしこした歯触りが特徴」と説明しようと思ったら、はたと「しこしこ」に当たる英語がないことに気づく。こんにゃくの歯触りはchewyで表現できるのだけど、あの腰のある(これもなんて言うのか)うどんならではの歯ごたえをうまく言えなくてイライラする。そういえば、「のど越し」(そばの命!)もうまい表現がない。英語で書かれた和食の説明本を4,5冊あたってみたけれど、どれも載っていない! 英語と格闘しながら、今更ながら「日本語って素敵だなあ」と思う。「ふっくら」(何かの本にはgorgeousと訳されていた!)炊きあげるだの、「しゃっきり」炒めるだの、「ふつふつ」煮るだの(この場合simmerだろうか?)、言葉を見たり聞いたりしただけで、具体的な光景が頭に浮かんでくるのだから。こういう時に「日本人で良かったなあ」と、ちょっと大げさだけどつくづく思う。また、アメリカのレシピは概して分量や時間をきっちり表記するけれど、逆に日本の料理本はその点があいまい(火が通ったら、とか)。最近の料理を知らない若い日本人にはアメリカ流の方がわかりやすくていいのだろうけど、元来和食は「さじ加減」「火加減」を見ながらのきめ細やかな調理が特徴だったはず。誰もが忙しい現代、便利な方便利な方に流されていく中で、「和食」はどこまで生き残れるのか、ふと考える。
5月20日〜「テレビぴあ」はエラい!〜
別になくたっていいのだけど、どのチャンネルが何なのか知りたくてテレビガイド(週刊。$1.45)を買う。新書版よりちょっと大きいくらいのサイズに小さな文字がびっしり。特集記事1本、コラム2本の他はすべて番組ガイド。ケーブルも合わせれば70くらいチャンネルがあるから仕方ないのかもしれないけれど、このそっけない構成!しかも、一覧表は夜の時間帯しかないので、朝と昼の分は小さな文字(9級レベル)を追っていかないと何時にどのチャンネルで何をやるのか、さっぱりわからない。テレビ好きで便利なものが大好きなアメリカ人が、よくこれで我慢しているものだと、感心する。
今日は待望のERの最終回。とはいえ、アメリカのドラマはシーズンの途中で、突然再放送(日本と違い、同じ時間帯に)を始めたりするらしく、これからもしばらくは木曜夜10時はERが観られる。他のチャンネルでもERやってないかなあ、と、目が痛くなりそうなテレビガイドのページを眺めるおちょこKであった。
5月21日〜初夏の夜のお楽しみ〜
6時半から、今週ずっと楽しみにしていたブルースコンサートに出かける。コンサートと言っても、Charles Village(Johns Hopkins一帯)にあるスーパーEddieがスポンサーで、店の前にアンプを並べて演奏する、というお気楽な雰囲気。前にも書いたけれど、夜8時頃までは明るいので、けっこう子供連れなんかがピクニックシート持参で陣取ったりしている。バンドはTop Dogsという地元のおっさんバンドでしっかりボルチモア訛。一応「プロ」らしく、CDの宣伝なんかもしているが、この地味な感じがたまらなくいい。前のカントリーと違って一応好きなジャンルの音楽なので、テイクアウトのベジタリアン寿司片手に初夏の夜を満喫。
5月22日〜突然の贈り物〜
本当は今日、例のピッグサンクチュアリの改装オープンに行くはずだったのだけど、ちょとした行き違いで車に便乗できなくなってしまった。(ちなみに場所はボルチモアのあるMaryland州の隣のVirginia州、とても車がないといけない。)また機会もあるだろうし、ここのところ何となく疲れ気味だったこともあって、突然訪れた「何もない休日」を楽しむことにする。
街を散策しようかとも思ったけれど、昨日やり残した英語の勉強、部屋の掃除、来週あるはずのDarの誕生日パーティ用の寿司のしこみ(かんぴょう、椎茸昆布だしの仕込み、生姜の甘酢づけ)、などなど、けっこうやることはあるので、一日家の中で過ごす。ちょうど、Amazon.comに注文していた本も届き、ゆっくり読書もする。ああ、のんびりした休日って久しぶりだなあ!
5月23日〜ちょっとミーハー観光〜
DCにあるJohns Hopkinsの大学院で国際関係を勉強していた友人が、6月に帰国する前にボルチモアに遊びに来たいと前々から言っていたので、今日は彼とその友人ジョルジュ(日本人)と一緒にハーバーエリアを中心に観光する。一人ではなかなか行けなかった、Fells Point(人気ドラマHomicideの舞台)、Federal Hill(歴史的エリア)、ボルチモア観光と言えば必ず名前が出てくる水族館、などなど、思う存分歩き回る。こういう観光名所は一人で行くと結構淋しいものだし、勝手がわからずにぶらつくのもためらわれていたので、本当にこれまた久々の楽しい休日。日本人の友人と日本語でしゃべりながら時間を過ごすのって、前にも書いたけれど、最高のリフレッシュになる。大分ここの生活にも慣れてきてはいても、英語で暮らすというのは知らず知らずのうちにストレスがたまってしまうらしい。
ずっと食べたいと思っていたチェサピーク湾名物のクラブケーキ(もちろんベジタリアン禁制品)を、ついに味わう機会も得る。(ベジタリアンになりきれない私・・・。カニ肉がいっぱい詰まっていて、おいしかった!!) 彼らはフェアエル焼き肉パーティ(韓国人学生主催でものすごく美味らしい)のために、夜帰っていったけれど、カルビを目の前にしてどんな思いを抱くか、今度試してみようかなあ。(あんまり自信がない・・・。)魚はともかく(今日も水族館で「う〜ん、おいしそうな魚」と思ってしまった)、肉に対する渇望はあんまりないし、チキンのCMを観て嫌悪感すら抱くこの頃なのだけど、自分の「ベジタリアン度」について考えると、いろいろと揺れ動いてしまうのだった。
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