3月29日 〜お部屋探し終了!〜
ついについについに、住む部屋が決まった。例のジョン・ウォータース(ここではさすがに有名人で、みんな彼の名前を知っています。Charlesは「彼の映画こそボルチモアだ!」と言いますが・・・)のご近所の家。同じ階(3階)に住んでいるルームメイトDebbyと顔合わせをしたが、最初から会話がはずんで「朝7時ってのは”早い”時間だよねえ」などと意気投合。いつも思うのだが、相手との相性で英語の会話力が飛躍的に上がったり(もちろん逆のケースも)することがあるから不思議だ。言葉とは結局コミュニケーションの手段なんだなあ、とつくづく思う。
契約の関係で4月1日からじゃないと入居できない、と思っていたら、「いつでも来ていい」と大家さん。Tamaraが火曜の夜から実家に行ってしまうので、その間Jesicaの所に泊まらせてもらうことになっていたのだが、そういうことなら話は別。これで、ようやく「居候」生活とはサヨナラできる。もちろん、Tamaraはとっても親切にしてくれて居心地良かったのだけど、やっぱり自分の居場所ができるのは何にしても嬉しい。落ち着いたら、「MY ROOM」のページを完成させますので、ご期待ください!
3月30日〜お引っ越し〜
今、何をしてるかというと、こっちで手にいれたインスタントのきつねうどん(鰹だしなのでVRGの人たちの前では食べられなかった)を夕食にし、ティーバッグの紅茶を入れ、部屋にお香をたいて、談志のCDを自分の部屋で聞いてるところです。幸せだなあ! 夕方、Davidaのワゴンに荷物を積んでもらって、いよいよ引っ越しをした。折り畳みベッドを大家さんと組み立て、スーツケースや段ボールの中身を空にし、矢野顕子を聴きながら、せっせと片づける。荷物を全部ほどいてみると、意外と不要なものまで持ってきてたんだなあ、と実感。(カイロとか・・・)湯たんぽももう必要ないし・・・。逆にこれから買わないといけないのは、洗剤、枕、お掃除用具、それから食料!あと、机はあるけどイスがないから何とかしなくっちゃ。 明日は、オフィスがひけた後で買いだしに行くぞ!
3月31日〜小切手をきれる身分になる〜
大家さんは家賃は現金でもいい、と言ってくれたけど、毎月$250をドキドキしながら引き出すのはちょっと・・・(こちらでは$100以上の現金の引き出しをする人はまれ。一人の時は「$20だって危ないわよ」とはTamaraの言)。最初は、CITI BANKのカードとトラベラーズチェック、クレジットカードでなんとかなるかと思ってたけど、やっぱり小切手がきれると何かと便利。ちょうどオフィスの近くにNationsBankというボルチモアでは三和銀行のようにそこら中にATMを持つ銀行があり、仕事の合間に出かける。日本の銀行のように窓口がズラーッとあって後ろの方でお金を数えている、といった風景はなく、受付の窓口で用件を伝えて、目的のデスクに案内される、といった具合。(CITIもそうでした。)なんだかスマートだなあ。とりあえず必要なのは小切手なのでChecking Account(当座預金みたいな感じ?)だけでよかったのだけど、何事も経験と思いSaving Account(貯金用の口座)にもちょっとだけお金を入れる。手続きは割と簡単で、担当のお姉さんがパソコンに次々とデータを入力しておしまい。生年月日を言うと「29歳なの!?」とびっくりされた。毎度のことながら、若く見られて喜んで良いのか、もうちょっと何とかすべきなのか・・・下手するとティーンエージャーに見られてるかもしれないなあ。
帰宅後、スーパーに行って戻ると、ルームメイトの一人、Janett(地質学のPh.Dをもうすぐ修了、というカナダ人女性)がシチューを作っているところ。牛肉が料理されているのを見るのは本当に久しぶりだ。ジュージューと音をたてている肉の匂いに食欲をそそられている自分に気がつき、あらためて、やっぱり「にわかベジタリアン」なんだなあ、と実感。
4月1日〜ちょっとした息抜き〜
今日は、ユダヤ教の祭日Passover(過ぎ越しの祭り)で、Charles&Debraはお休み。Tamaraも昨日から休暇をとっているので、オフィスにいるのは、Davida、Dar、JessicaとおちょこKの4人だけ。明日はお休み(Good Friday)ということもあって、みんななんとなく弾けた雰囲気だ。昼ご飯にすぐそばの中華料理のテイクアウトに揃ってでかけたり、Jessicaのデスクに"The Sun says, Grown Jessica, Grown!"と吹き出し付きのお日様を作って貼ったり(オフィスには窓がひとつしかなく、Jessicaが「日光浴できないからヴィタミンDがとれない〜」と嘆いていたため)、おちょこKのホームページをみんなで見てスラングの充実ぶりに大笑いしたり・・・。ここのところ、みんなオーバーワークで、しかも仕事以外にもペットの世話やボランティアで大忙しだからなあ。"Hiroko, do you think we are insane?"(私たちって変?)とDar。最近、VRGの抱えているいろいろな問題(仕事量に対してペイが低すぎる、とか)に気づき始めたところなので、みんなの今日のちょっと”こわれた”感じも納得できる。
夕食はJessicaが「お母さんの家(近所)で一緒にどう?」と誘ってくれた。Jessicaのお母さん(Bunny)はインテリア雑誌に紹介したくなるくらい、センスよく家中をコーディネートしていて、「アメリカの中産階級って豊かだなあ」とついため息が出る。この差はいったいなんなんだろう・・・。Bunnyはベジタリアンではないのだが、Jessicaのためにハマスピザを作ってくれた。美味。
ワシントンDCの桜が来週見頃だそうなので、インターネットで来週土曜日のアムトラックを予約。電車で1時間もかからないけど、初めての一人旅が今から楽しみ!
4月2日〜ささやかな散財〜
どうしても欲しい物(綿棒と電話機)があって、ショッピングセンターまで買いだしに。このショッピングセンターは、巨大なスーパーとこれまた巨大なドラッグストアを中心に、小さな本屋だの雑貨屋、電器屋、レコードショップなどなどがあって、一度にいろいろ揃えられるなかなか便利な場所だ。電話機は$10にも満たない一番安いのをゲット。これで部屋から電話がかけられる。うれしい。音楽にも飢えていたので、レコードショップでついCDを3枚も買ってしまう(John Lennon/WONSAPONATIME, Miles Davis/BLUING, あとストーンズのExile on the Main Street)。どれも$15前後なのだけど、本以外でこんなにお金を使ったのは久しぶりで、ちょっとドキドキする。でも、やっぱり音楽がある生活はいい!!スーパーは、今後のこともあるので端から端まで1時間くらいかけて見て回る。前から思っていたけれど、こっちの野菜はパックものがほとんどない。(自分でビニール袋に必要なだけ入れる。)これだけでもプラスチックゴミが減るだろうなあ。安さもさることながら(ラーメン5個$1、ホワイトビネガー$0.75などなど!)、圧倒されてしまったのは、パン売場、シリアル売場、それから冷凍食品売場。ひとつのコーナー(これだけでも日本のスーパーの倍は優にある)全部シリアルの箱がズラリ、パンなんてどれにすればいいのか困ってしまうくらい種類がある。冷凍食品にいたっては4コーナーくらいを占めていて、アメリカ人は「便利」が好きだなあ、とつくづく思う。それに加えて、砂糖売場の充実ぶりと言ったら!米袋くらいのパックがドスドス積んである。逆に、塩の場合、探してもなかなかみつからないくらい品揃えは貧弱。やっと探しあてても、「本当にこれは塩なのか?」と首をかしげてしまう、変な加工塩ばかり。「伯方の塩」が欲しいなあ・・・。こんなところにも、アメリカ人の変な健康志向(塩や脂肪は異常に避けるのに砂糖には無頓着)が感じられておかしい。フェイクミート(ガーデンバーガーなど)も割と目に付くが、さすがにVegannaize(卵を使っていないマヨネーズ)やNutritional Yeast(栄養強化イースト)は見あたらない。Kosherのコーナーがあるのは、ユダヤ人が多い土地柄だろうか。何にしても、これだけ物・物・物という感じだと物欲が刺激されてしかたない。明日はファーマーズマーケットもあることだし、ぎりぎりと財布の紐を締める。
週末はあまり天気がよくないそうなので、ちょっとがっかり。MY ROOMのページ用の写真は、いつ撮れるかな・・・。
4月3日〜バスでドキドキ〜
朝起きたら意外と天気が良かったので、歩いて15分ほどのファーマーズマーケットに出かける。じゃがいも、玉ねぎ、長ねぎ、ほうれん草、バナナ、リンゴ、アップルサイダー、マッシュルーム、芽キャベツ・・・どっさり買っても$10足らず。夏になるとさらに盛況になるらしいけど、新鮮な野菜をたっぷりと安く買えるのは何にしてもうれしい。
デスクライトがすぐにでも欲しかったので、午後はバスに乗ってTawsonへ。Yalk Roadという通りを走っているバスを利用したのだけれど、「この雰囲気の差は何?」とちょっと驚くほど、通りが一本違うだけで辺りの空気がガラリと変わる。(平たく言えば、黒人しかいなくなる。)車でさえ、乗っているのは黒人ばかり。カーステレオからガンガン流れているのもヒップホップ。別に人種差別をするわけではないけれど、街並も急に汚れた感じになるし、バスを待っている間妙に緊張してしまった。バスに乗れば、乗客のほとんどは黒人。ファッション、ヘアスタイルひとつとってもカルチャーが違うんだなあ、と妙に納得。別に危ないことがあるわけではないけれど、肌の黒い人々の中に黄色人種がひとり混じっているのは、やはり少し構えてしまう。
「Pier 1」という日本にも進出しているインテリアショップで、気に入ったデスクライトもみつけたし、Tawsonの街もゆっくりブラブラ歩けたし、アンティークショップで花瓶代わりの牛乳瓶($5)やお香立て用の小さな灰皿も買えたし、買い物は大満足。帰宅すると、Tina&Chuckが来年の暖炉用の薪をチェーンソーで切っている。初めて見る光景なので、見学がてら手伝わせてもらうが、なんだかとっても「アメリカ」な感じだ。ヨーロッパに旅行中の友人から預かっているというバイク(YAMAHAの750cc)にエンジンをかける必要があるというので、ちょっとだけ後ろに乗せてもらう。(さすがに750ccは転がせない・・・。)ほんの5分ほどだったけど、気分よかったのなんの! やっぱりバイクはいいなあ、としみじみ思う。
4月4日〜うれしい誕生日〜
29歳になった。お祝いメールや電子カードが届いて、「ひとりで外国にいるんだなあ」と実感。近所の花屋でチューリップを選び、昨日買ったアンティークのミルク瓶に活ける。たったこれだけでも「ああ、誕生日だ」と妙にセンシティブな気分。
今日はイースターということもあって、Jessicaのお母さんがランチに誘ってくれる。素敵なテーブルコーディネート、豆腐スクランブル、ベイクトスィートポテト、フレッシュサラダとVeganのJessicaにも配慮したメニュー、デジカメを忘れたのが本当に残念。プレゼント(小さな鏡)とバースデーカードまで用意してくれて、しかもイースター用ケーキにろうそくを立ててくれて、さらにさらにJessicaがきれいなカップケーキまで作ってくれて、なんだか涙が出るくらい幸せな気持ちになる。外国で親切にされると、本当に身にしみる。神様に感謝。
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