3月8日
 風邪で熱が出たため、詳細はのちほど。不甲斐なし・・・。

3月9日 〜オーバーヒート〜
 寒空の下、ダウンタウンを徘徊したり、さらに昨日もPeggyの家から歩いて通勤したりしたため(みんなに「今日は歩いてくるには寒すぎるわ!」と言われた)、その上、諸々の無理がたたってか、猫屋敷にたどりついて熱をはかると38度6分。近年なかった高熱なので驚く。道理で、Davidaが用足し中にトイレのドアを開けてしまったり、ポカが多かったはずだ。あいにく、Peggyの家の滞在が延びたため、持参した薬がなく、バスルームにあった風邪薬を使わせてもらう。外国の薬は効き目が強いと聞くけれど、12歳以上の子供も同じ用量だからこれでいいかな、と一袋飲む。鼻がきかないため臭いはまったく気にならないが、猫たちが次々とやってきてちょっかいを出すので「お願いだからそっとしておいて」と一応英語で言い聞かせる。(聞き分けがよい猫は、しばらくするといなくなってくれる。)たくさん着込んで横になり、とにかく汗をかく。Peggyが帰ってきたので「ごめんなさい、今日は熱が出て何も手伝えない」と言うと「まあ大変。薬は飲んだ? 病気なんだから気にしないで。何か必要なものは?」と30匹分の猫のごはん作りをしなければいけないのに気遣ってくれる。いい人だ。おかげで、朝になったら熱は下がったが、食欲はまったくなし。オフィスに行って、隣のカフェでホット豆乳を飲む。(美味しかった!)
 実は昨日チャールズに「Peggyの家をいつ借りられるかわからないなら、アパート探しも始めたほうがいいんじゃないか」と言われ、「出張から帰ってきてから考える」というと「いや、帰ってきてからすぐ働いてもらわなければいけないから、今やってほしい」と急かされ、半泣き状態で近くの大学のハウジング・オフィスに行ってファイルを見たり、新聞の告知欄を探したり、電話をかけたり・・・その様子を見ていたオフィスのスタッフが「いくらなんでも2日じゃみつからないだろうから、出張から帰ってきたら私たちのところにステイしていいわよ。もちろん無料で」と申し出てくれる。なんて親切な人たち! つい涙が出る。
 一応、昨日電話をかけたところに下見に行ったのだけれど、反対の角で待っていて正しい場所をみつけた時は約束の時間より30分過ぎていた。しかも、雪が降り始め、オフィスのみんなは「早く帰らなきゃ!」と焦っている。いつもなら車で10分のところが、前の雪の時は3時間もかかってしまったそうだ。とりあえず、今日はチャールズの家に戻る。30匹の猫たちとまた会う日がくるのだろうか?
 明日から出張なので、ホテルからモデムがつなげるかどうかは未定。なので更新されてなくてもあまりご心配なさらないよう。とりあえず、カリフォルニアの太陽だ!

3月10日 〜モーテル・カリフォルニア〜
 朝起きたら、まだ雪が降り続いていた。昨日は早めに寝たが、鼻水が止まらず苦しい。飛行機は予定通りに出るということで、10時半頃空港へ。テキサスはダラスで乗り換え、オレンジコートという空港で降りる。ボルチモアを出発するころから眠くてたまらず、口でしか息ができないので苦しいながらも、飛行機の中ではひたすら眠り続ける。機内食はもちろんベジタリアン食だが、今回はあんまりおいしくなかった(ドレッシングかけすぎのパスタサラダ・ブリトー)のでがっかり。サミュエルもチャールズもデボラもみんな風邪ひきで、そろって鼻をかんでいるという恐ろしい状況だ。
 カリフォルニアはさすがに暖かい。ディズニーランドのすぐそばで、いかにもモーテルといったところ「Magic Inn」で宿をとる。とりあえず、ティッシュがあって安心。モデムもつながったし! しかし、冷蔵庫の中は空っぽ。明日の朝まで持つかなあ。やらなければいけないことは山ほどあるのだが、とりあえず身体優先にする。早く風邪を全快させて、明日からまたバリバリがんばるぞ!(お見舞いメールをくださった皆様、ありがとうございました!)


3月11日 〜初めての外食とSome things〜
 カリフォルニアは東海岸より3時間時差があるので、いつもよりゆっくり寝られた。有り難い。でも、どうも寒いと思ったら雨! あんなに求めていたカリフォルニアの太陽は何処・・・。チャールズたちが「朝ご飯はおいしいビュッフェで食べよう」といつになくはずんだ様子で言うのでついていったら、もうビュッフェの時間は終わっていて、通常メニューだとシリアルに10ドルなど、異常に高くなってしまう。"Ridiculous!(馬鹿馬鹿しい!)"とチャールズ。で、近くのタイレストランへ向かう。開店は11時半からで10分ほど間があり、しかたなく隣のスーパーで時間をつぶす。ようやく入ったレストランでメニューをチェックするチャールズ&デボラ。注文の時「no meat, no fish, no egg」と言うチャールズに、タイ人のおばさんは心得たとばかりにVegetarianr料理を運んでくる。素晴らしい!「Vegetarianの看板を表に出すべきだ」とさらにおばさんにプッシュするチャールズ。こういうところが、やっぱりVegetarian運動の闘士(?)なんだろうか。ジョークかと思ったらまじめに言ってるんだもの。
 朝食(というよりブランチ)を終えて車に乗り込んだら、どうやらメーターの表示がおかしくなったらしい。レンタカーを取り替えなきゃ、とチャールズたちが電話をかけている間、おちょこKは部屋の壊れたヒーターを直してもらうようフロントに電話をする。「チェックしに行くよ」と言われたが、15分待ってもこない。さらに電話。「あと10分で行くから」まるでそばやの出前だ。と思ったらすぐにノックの音。結局ヒーターをまるごと取り替えてもらう。なんだかトラブルが多い日だなあ。 午後からは待ちこがれた太陽が顔を出し、チャールズはNatural Products Expoの出展ブースのセッティング、おちょこKはデボラ&サミュエルとオーガニックコーナーを見て回る。広いテントの中、おそらく100ブースほどあっただろうか。まるでファーマーズ・マーケットのように、朗らかな活気があふれていて楽しい。フレッシュなジュースやフルーツのサンプルを試食して、リフレッシュする。富有柿のドライフルーツまであったのにはびっくり!


3月12日 〜Natural Products Expo〜
 今日は、Natural Products Expo(自然食品フェアとでもいうのかしら)展示の初日。昨日よりさすがに人が多い。展示会というよりはお祭りみたいなウキウキした雰囲気だ。そこら中でサンプルを配っていて、食べるものにはことかかない。せっかくなので大豆や野菜からできた肉の代替商品も試食してみるけれど、いくつかを除いてはあまりにも不味い。スモークした豆腐とか。(チャールズは「僕は好きだ」と言っていたけど。)一応、日本の会社関係をチェックしてみるが、意外とアメリカに支社を置いているところも多くて驚く。タニタと松栄堂をみつけた時はなつかしくて声をかけてしまった。しかも、ガイドしてるのはアメリカ人。ほかにも、プロポリスの会社とか、まいたけ茶とか、なんと英語で説明したらいいのか困るものも。もちと甘酒を扱っている会社をみつけて聞いてみたら、マクロビオティックの関係だった。ヘーゼルナッツフレーバーの甘酒・・・極甘。いかにもアメリカ人が好きそうだ。
 出展は3万以上あるとかで、見るだけなら2/3くらいは回れたけれど、試食はまだまだし足りない。それにしても、みんなフレンドリーで楽しげで、日本のいわゆる展示会とは大違い。デボラいわく「アメリカでもこの展示会は特別」なんだそうだ。あと2日間、どれだけ体験しきれるだろうか?

3月13日 〜キャンペーンガール〜
 今日は快晴、そよ風がきもちいい素晴らしいお天気。太陽ってこんなに有り難いものだったかとつくづく思う。今日は土曜日ということもあって人出がさらに増え、午後はブースでVRGのキャンペーンを手伝う。(といっても、雑誌を渡したりするだけだけど。)少し気持ちに余裕が出てきたせいか、行き交う人々を観察して楽しめるようになった。「そういえばここはアメリカだったんだ」と何を今更なことを改めて思ったりする。プレスの人、商談するビジネスマン、いかにもヒッピー風のお姉ちゃん・・・本当に見ていて飽きない。いろいろな人種がいるからか、それとも個性が多様だからか、それにとにかくみんなよくしゃべる。"Hi!"といかにも親しげに寄ってくるので知り合いかと思ったら全然そうでなかったり。それにしても、ヴェジタリアンの人々の連帯感というのは一種特別な感じもする。「いつもこの雑誌から情報をもらってるわ」などとても嬉しげに話しかけてくる人など、こういうキャンペーンは読者との触れあいの場にもなるんだなあ、と実感。

3月14日 〜Annabelle先生、さようなら〜
 サミュエルのベビーシッターをかってでて、はるばるニュージャージーから来ていた、チャールズ&デボラの友人、Annabelleが今日帰っていった。ぱっと見は気のいいおばちゃんといった雰囲気だが、TOEFLやTOEICの仕事をしている、実はとても偉い人だ。13年前、岡山の清心で英語を教えていて、日本にはいい思い出がたくさんあるよう。ERのファンということもわかり、お互い疲れているのに夜遅くまで話しこんでしまった。さすがに彼女の英語はとてもわかりやすく、お手本のような発音、聞いていてなんだかほっとする。忙しいチャールズやデボラにはなかなか聞けない英語の表現などいろいろ教えてもらったり、泣き言まで聞いてもらったりして、たった3日一緒にいただけなのに、彼女が帰ってしまってとても淋しい。きっといい先生だったろうなあ。気がつくと、あのひどい風邪をひいた頃から1週間がすぎている。今週は終わってみれば早かったけれど、ここまで回復できてよかった、とつくづく思うほどひどい日々だった。Natural Products Expoも今日で最終日。明日はサミュエルのお誕生日&off、お天気になるといいな。

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