8月9日〜GEISHAの威力〜
Jeannieが、「Hirokoの感想を聞かせて!」と、"Memoirs of a Geisha"のテープを貸してくれた。こういうテープで本を聴くのは初めて。正直、紙の本の方がイマジネーションがふくらんでいいなあ、と思うけれど(朗読している人の声もあんまり好きになれない)、いいリスニングの勉強になるので、寝る前にせっせと聴いている。(途中で寝てしまうことが多い・・・。)まだ途中ではあるものの、物語そのものは「女の一代記」的な苦労話(両親に早く死に別れて、辛い修業に耐えながら祇園のナンバーワン芸者になる)で、かなりウェット。それでも、これだけベストセラーになったのは、KIMONO、OKIYAなどの言葉が原語のまんまポンポン出てきたり、GEISHAという存在そのもののエキゾティックさが受けてるんだろうか。スピルバーグが映画化するそうだけど、こういう純日本的な世界を彼がどう映像にするのか、今から興味津々。
8月10日〜アメリカ・デビュー〜
ついに、VRGに来て書いた記事が活字になった。ベジタリアン作家・鶴田静さんのインタビューと日本人が肉食をするようになって欧米型の病気が増えているというリポートの2本。レイアウトの都合上、写真が使われなかったのがちょっと残念だけど、2万以上のアメリカ人がこれを読むのかあ、と思うと、感慨がこみあげる。さて、ここからは宣伝。これから何号か続けておちょこKの記事が掲載されますので、ご購読ご希望の方は、Vegetarian Journalまでお申し込みください。年間わずか$42です!
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8月11日〜お別れパーティー〜
サンディエゴからインターンに来ていたMeganが明日帰るので、もはや恒例となったテイクアウト・ピザ(肉はもちろん、チーズ抜き!)&Toffutiアイスケーキ(乳製品を使っていない)のパーティをオフィスで開く。Meganは大学で栄養学を勉強し、一度老人ホームに就職したのだけれど自分の知識を生かせず、ベジタリアン栄養士としてやっていけないかどうか、ということでVRGに。とてもおとなしい、静かな子で、何か訪ねても"It's okay"が口癖だった。夕方パソコンの前で泣いていたのは、Davidaが心配していたようにCharlesがなんか意地悪なことを言ったのか(ちょっとそういう人なのだ)、それともVRGでの日々が名残惜しかったのか。彼女と再び会うことはあるのだろうか、とふと思いつつ、自分の番も目前に迫っているのであった。(絶対泣いちゃうだろうなあ・・・・。)
8月12日〜身の始末・台所編〜
ボルチモア撤収を前に、食料をどうやって使い切るか、台所の戸棚を見ながら考える日々。あと2週間という残された時間の少なさがうらめしい。昨日は冷凍庫に入っていた春巻きの皮でせっせと春巻きを作り、今日は干し椎茸を戻して煮たり、昆布は素揚げにしてスナックみたいにしてみんなに食べてもらおうかなあ、なんて考えたり・・・ああ、味噌と餅米はどうしよう! アメリカ人にあげても使いこなせそうもないものもあって(特にご飯の友系)、かといって食べ物を粗末にはしたくないし、自分で食べられる量には限りがあるし・・・こんなことでけっこう気力を使ってたりする。何やってんだか・・・。
8月13日〜アドベンチャーな一日〜
いわゆる13日の金曜日。何もこんな日にそんな冒険をしなくてもいいのだけれど、少々(かなり)無謀な計画を実行にうつす。それは、千里の道も一歩から・レンタカー・プロジェクト(おおげさか・・・)。フロリダでビジネスインターンをしていた朋さんがボルチモア来訪するのを機に、ついに実現の運びになった。アメリカで車が運転できないと何かと不自由だし、でもいきなりペーパードライバー歴8年で左ハンドルというのも何だし、だったら運転できる人が隣にいて、比較的勝手の知ったボルチモアならまだいいだろう、というわけ。朋さんにはいい迷惑だけど、おかげで空港から家まで無事にたどりつく。(縦列駐車はやってもらった・・・。)
もうひとつのアドベンチャーは、Tina&Chuckが最近買ったヨットでセイリング。ふたりの友人Suzannne、Tinaの妹も同行して総勢6人でチェサピーク湾に繰り出す。グライダーと同じで、エンジンなしで風だけで動くって、静かだし、とても気持ちいい。ボルチモアにいる間に、乗れてよかった。
8月14日〜我に試練を与えたもう〜
レンタカー・プロジェクト2日目。昼間近所を走っている間は、道もわかっているし、わりと順調。がしかし、夕方、車で20分ほどのTowsonまで寿司を食べに、同じくボルチモアでインターンをしている英子さんをピックアップしに行った頃から雷雨に・・・。小降りになるのを待ってから出発したものの、「いきなり雨なんて〜」と内心ビクビク。なんてったってワイパーの動かし方からまごついているんだから、後はおして知るべし。ありがたいことに走っているうちに雨もあがり、緑の中を抜けるきれいな道を進む。がしかし、とても景色を楽しむ余裕はない。そして道に迷う。
暗くなる前にTowsonを出、一度家に帰り着いたものの、再び縦列駐車の恐怖が。やっとスペースをみつけて車を入れたら、そこは消火栓のある場所で駐車禁止なのだった・・・。さらにさらに、すでに暗くなってから英子さんをダウンタウンまで送りに行き、ちょっとやばいエリアを夜通りたくないので、ハイウェイに乗り、方向を間違え、もう一度乗り直し、降りる出口を間違え・・・なんとか、英子さんのアパートに到着。帰りもハイウェイに乗り、車線変更をし損ねてはクラクションを鳴らされ、右に寄りすぎてはクラクションをまた鳴らされ、助手席の朋さんがだんだん無口になっていく。(ごめんなさい〜。)でも、治安の悪さでは名高いボルチモア、ピカピカの車でアジア人の女の子(という年でもないけど見た目は)ふたりでちょっと危ないエリアを行くのは怖いし・・・って、どっちが本当に怖いか判断つきかねる。でもまあなんとか無事に帰ってきました。寿命もかなり縮まった・・・。
8月15日〜ボルチモア観光ツアー〜
今日は、定番ボルチモア観光ツアー。(運転もまだまだ緊張するけど、大分慣れてきた・・・かな。)Inner HarborからWater Taxiに乗ってFells Pointでウィンドーショッピングをし、シーフードレストランに入り、その後Fort Mchenryというアメリカ国歌の故郷(イギリスの爆撃に耐えた五稜郭)に寄って、Federal Hillにとってかえし、ボルチモアRaw Housesの街並みと丘からの眺めを楽しむ。途中、お気に入りの店やカフェに案内し、「いい所でしょ」とボルチモア自慢。ほんと、ボルチモア観光局に雇って欲しいくらい、不覚にもこの街に惚れ込んでしまった自分がいる。
やはりERファンの朋さんと日曜夜の再放送チャンネルを観ていたら、なんとプレミア版!グリーン先生の髪がふさふさ、ロスも若いし、なんといってもスーザンがいる!ビデオがないのがくやしいくらいの僥倖に感謝。
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