7月26日〜まんまと一杯〜
 ここのところ「誰かさんが誰かさんに気がある」といった話題が、オフィスで盛り上がっている。(アメリカ人だって他人を冷やかすのは楽しい。)金曜日、Davidaの姿がしばらく見えないなあ、と思っていたら、ボランティアのJimとランチに出かけていたことが発覚。そもそもVRGにはランチタイムがなく、みんなデスクで仕事をしながら食べているので、外に食事をしに出かけること自体が異例中の異例。前から、「Jimは絶対Davidaが好きだよねえ」とみんなで話していたので、これは!と一同浮き足立つ。JessicaがDrewから聞いた話では、Jimは奧の静かなテーブルをリクエストし(!)、食事の後散歩をしながら「君が好きなんだ」と告白、それに対してDavidaは月曜日に返事をすると応えたらしい。
 今日はその月曜日、どうしたかなあ、と思ってオフィスに行くと、Davidaが「ねえ、なんかみんな勘違いしてない?」。え〜、Drewから聞いたよ、と言うと、それは全部DrewのでっちあげだとDavida。Drewも「実は・・・」と白状し、なんだあ、と大笑い。おもしろいから他の二人(Jessica & Jeanie)には黙っていよう、ということにし、3人共笑いをこらえるのに必死。しっかし、Drewもとっぽい顔してよくそんな嘘をぬけぬけと・・・なかなか油断のならない若者である。

7月27日〜炎天下のすべり台〜
 火曜日はベビーシッター日、サミュエルを連れてオフィスの近くの公園に行く。家の中だと、どれだけおもちゃがあってもなかなか間が持たず、サミュエルも親の姿を求めて泣き出すことが多いのだけど、その点自然はやはりすごいというか、それこそいくらでも機嫌良く遊んでいてくれる。とはいえ、今日もかなりの暑さ、"Bo, Bo"(まだBottleと言えない)と言われてはほ乳瓶で水分を補給、すべり台も金属素材なのでやけどしそう。サミュエルはまだまだ遊べそうな感じだったけれど、こちらがすっかりばててしまい、5時前に退散。すっかり体力を消耗し、家に帰ってもついうたた寝、あきらめて早く寝ることにする。(子どもの世話は大変だ!)

7月28日〜キャラメル・コーンに首ったけ〜
 ここのところ、すっかりはまっているのが、キャラメル・コーン。いつものようにDavidaが"Help yourself!"と差し出してくれたのを食べたら、文字通り止まらない。普段はそれほどスナックに興味を示さないおちょこKなので、みんなに「Hirokoがこんなに(食べ物に)夢中になってるのを見るのは初めて!」と呆れられるほど。自分でも、キャラメル・コーンってこんなにおいしかったっけ?と思う。それともアメリカに来て味覚が変わってしまったのかなあ。優しいDavidaは今日もFiddel Faddle(Low Fatがおいしい!)をお裾分けしてくれた。インターン仲間の英子さん情報では、作りたてホカホカのキャラメル・コーンを売っているお店もあるらしく、もう聞くだけで生唾が出そう。そういえば、東鳩のは、どんな味だったっけ。

7月29日〜ボール・パークに連れてって〜
 "O"と言えば通じてしまう、地元の野球チーム、オリオールズ。今シーズンの成績はあんまり良くないようだけど、キューバと親善試合をしたり(その後、亡命騒ぎが起きた)、何かと話題は呼んでいる。ベーブ・ルース生誕の地ということもあって、野球には縁の深いボルチモア、前から一度は行きたいと思っていた"O"のゲーム、週末はなかなかチケットがとれないので、ちょっと早引けさせてもらってデーゲームの券をとる。
 平日の昼間(3時から)だというのに、スタジアムは8割方の入り。甲子園も顔負けのじりじりと強い日射しに一気に日焼けする。おちょこKが陣取ったのは外野席。今日の相手はTexas Rangers。テキサスには何の思い入れもないので、心おきなく"O"を応援する。日本と違ってどっち側の席がどっちのファン、といった区別はないらしく(まあ圧倒的に地元ファンが多いわけだけど)、もちろん鉦や太鼓の応援団もなし。その代わり、球場からしてあからさまに地元チームを応援していて、オリオールズ攻撃の時には、電光掲示板に"CHARGE!"と出るし、音楽は鳴るし、これは相手側は大変だわ、とちょっと同情したくなるほど。が、そんな必要はまったくなく、試合は3対1でオリオールズの負け。(打ち急いで犠打、というパターンのあっけない攻撃の繰り返し・・・。)大味ではあるけれど、やっぱりメジャーの雰囲気は楽しいな、と帰りの人波にもまれながら、帰路につく。

7月30日〜ドギー・デイ〜
 動物アレルギーのCharles(毛がダメらしい)が今週末から休暇でいないので、昨日からJessicaは愛犬Zoeをオフィスに連れてきている。いつもと違う環境に興奮しているのか、そこら中を走り回り、食べ物をねだるZoe。(ちょっとおばかさんだけど、可愛いコなのだ。)今日はDarがやはり彼女の愛犬Eliottの他に、預かっている犬のRangeを同伴、さほど広くないオフィスに犬3匹がうろうろしている、しかもZoeは粗相までしてしまい、Charlesが知ったら卒倒しそうな光景に。ボルチモアに来てすぐ「猫30匹」の洗礼を受けたおかげか、これくらいのことではもう何とも思わないけれど、よくよく考えてみたら、みんなけっこうな数の動物を飼っているんだった。Davidaは総勢17匹(犬・猫・烏!)、Darは8匹(犬・猫・うさぎ)、Jeanieは猫5匹、Jessicaも最近Zoeの他にうさぎを飼い始めたし・・・両親と同居のDavidaは別として、みんなよくアパートがみつかったなあ、と、ここでもアメリカの住宅事情の良さ(というのか・・・)に感心。ところで、Charlesが戻ってくる前に掃除しとかなくて大丈夫なのかなあ。

7月31日〜Good Luck, Janett!〜
 ルームメイトのJanettが、今日、引っ越していった。これからニューヨークで仕事をするという。彼女には、台所での「井戸端会議」をはじめ、Johns Hopkinsのラクロスのチケットをもらったり、大学の映画会に一緒に行ったり、いろいろ親切にしてもらって、Danielleがいなくなった時とはまた全然違う寂しさがある。さよならを言おうと思っていたのに、気がついたらいなくなっていた。やっぱりこっちの人はドライなのかなあ。こういう別れ方をすると、本当に「一期一会」という言葉が身にしみる。
 新しいルームメイトは今休暇中でいないし、しばらくはTina&Chuck(&Spats)と3人(+1匹)暮らしになる。といっても、おちょこKもこの家にはあと1ヶ月もいないのだけど。この頃はとみに里心が募ると同時に、日々近づく別れにちょっとセンチメンタルになる。

8月1日〜そろそろ撤収〜
 笑っちゃうほど、今日も暑い。こんな日に外に出るのは勇気がいるので、段ボールに本をつめたり、机の引き出しを片づけたり、そろそろ撤収準備にとりかかる。日本から持ってきて使わなかったもの(カイロとか!)や持って帰るほどでないものなどを誰にあげようかなどと考える。8月終わりからは旅暮らしになるので、何を先に日本に送り返して、どんなものを残しておくか、けっこうこんなことでも頭を使う。それにしても、資料類と本がものすごい量で、見ただけで「あ〜、これをどうやって郵便局まで持っていこう」と気が重くなる。
 来週は最高気温は80度台で、ちょっと楽になりそう。アメリカには「残暑」ってあるのかしら、そういえば。

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