6月28日〜ホームページがいっぱいで〜
 密かに恐れていた「ホームページの容量がいっぱいになる」のがそろそろ目前に迫ってきた。写真画像はもうアップロードできないし、今は優先順位の低い写真を消して容量を開け、その分に新しいファイルを入れている綱渡り状態。まだまだ載せたい写真もあるし、それに何よりこれ以上新しいファイルのアップロードができなくなるとどうにもならないので、AOLに容量をどう増やしたらいいか問い合わせる。3日ほどして返ってきた返事は「○○のコーナーをご覧ください」云々の紋切り型。FAQから何から全部見てから質問を送ったのに!(読んでも全然わからないんだ、これが。)業を煮やして「素人にも分かるように説明してください」と再度メール。また3日ほどして来た返事で、どうやらスクリーンネームを増やせばよいことが判明。が、そこからどうやってスクリーンネームを作るのか、はたまたそこからどうやって新しいホームページのファイルを作ればいいのか、ちんぷんかんぷん。数日試行錯誤した後、さじを投げて夫(コンピュータソフトプログラマー)にヘルプ・コールをする。説明されて、その日はうまく新しいファイルとリンクも張れて、これでまたいろいろ載せられるぞ!と張り切ったのもつかの間、今日はなぜかつながらない????? パソコンとの蜜月はなかなか続かないのでありました・・・。

6月29日〜朝も早よからブラックアウト〜
 オフィスに着いたら、入り口のドアが全開になっている。Davidaが7時10分で止まっている時計を指さしながら、すぐそこで自動車事故があって電柱が折れてしまい、復旧されるまでコンピュータはもちろん電話もファックスも何も使えないと言う。オフィスに窓はひとつしかないので、そこに面した部屋でしか仕事もできない(あとは真っ暗)というおまけつき。Davidaは毎朝8時頃からオフィスに来ているので、今日はこの時間まで何にもできなかったらしい。コンピュータがないとできない仕事がほとんどなので、昼にようやく電気がつくまで、みんなたまった資料を整理したり、となんとなく手持ちぶさたですごす。にしても、自動車事故で停電とは、なんともアメリカ的な話・・・。

6月30日〜下戸の晩酌〜
 それこそおちょこ一杯で酔っぱらえるので「おちょこK」。でもたま〜に「ああ、飲みたいなあ」としみじみ思う時もある。この前も月がとてもきれいで「こんな時に日本酒があったら・・・」とかなわぬ夢を見ていたら、たまたま「Hirokoに」とmade in U.S.A.の月桂冠を持ってきてくれた人がいて、大喜び。ひとりではとうてい飲みきれないので、ChuckやJanetteにお裾分けしつつ、久々の「お米のお酒」に舌鼓をうつ。最近、ずっとためていた寿司の仕事の整理をようやく始め、オフィスからまっすぐ家に帰ってはそのままこもりきりの日々なので、「寝る前の一杯」を楽しみに自分にはっぱをかける。

7月1日〜走らない雨〜
 毎月第一木曜日はMount Vernon一帯でちょっとしたフェスティバルがある。今日も入れてあと2回しか来られないので、ボルチモア・インターン仲間の英子さんを誘って、メソジスト教会のオペラ・ソロ(無料)に出かける。パンフレットには5時半から、とあったので、オフィスを慌てて出てきたのに、ミスプリで7時からと言われてしまう。ちょうど空いた時間を使って、なかなかできなかったホームページ用の写真を撮りに界隈を回る。あんまりいいお天気ではなくて撮影には今ひとつだけれど、今度いつ時間がとれるかわからないので、とりあえず押さえ。お店でも頼めば気持ちよく「いいよ」と店内の撮影許可(大げさ)がおりて嬉しい。図書館で行われているフリーコンサートを聴き、そろそろ時間だから行こうか、と外に出たら雨の降り出したところ。傘が折れ曲がるほどの強風に雷まで鳴り出して、全身ぬれながらなんとか教会まで戻る。いつも思うことだけれど、これほどの雨なのに、道行く人は濡れっぱなしでゆうゆうと歩いて行くのが不思議。
 コンサートの後は、英子さんとコーヒー&(禁断の)チーズケーキでおしゃべり。VRGのみんなと一緒だと、チーズケーキは食べられないので、こんなちょっとしたことでもなんだかシアワセな気分。

7月2日〜インド人がいっぱい〜
 ボルチモアから車で3時間ほどハイウェイを走ると、もうそこはペンシルベニア。アメリカは広いようでも、車でどこへでも行けてしまうことを考えると、意外と距離を感じない。今日から日曜日まで、フィラデルフィア郊外で行われる第10回ジャイナ教会議にCharles&Debra&Samuelと出席。ジャイナ教は、インドのいわば宗教ベジタリアン。シェラトン・ホテルの中にあるコンベンション・センターには、それこそインド人しかいない状態で、同じ人種が一同に集まると迫力があるなあ(しかも女性はほとんどサリー姿だし)と圧倒される。さすがに「基本的にみんなベジタリアン」という状態なので、ブースの展示に対する反応が今までのExpoよりも格段にいい。規模は小さいけれど(それでも一万人くらいは出席するそう)、初日からけっこう忙しく、足もパンパン。

7月3日〜スパイスとお香のかおり〜
 インド人の人波にもまれながら、Help yourself, the brochures are all free!とパンフレットを配りまくる。最初、オフィスから運ばれてきたパンフレットの山を見て「こんなにさばけるのかなあ」とちょっと思ったのが嘘のように、次から次へと箱が空になっていく。印象的なのは、ジャイナの子ども達の美しさ。顔立ちの彫りが深い、というのもあるけれど、みんな賢くて、自分の意見をハキハキ言って、そのくせ塗り絵本を喜んでもらっていくような無邪気さがあって・・・。大人は大人で、女性はみんな美人だし、男性は静かな威厳に満ちていて、思わず「はあ〜」とため息をついてしまう。
 この会議のいいところは、3食食事付きだということ。(もちろんベジタリアン。)森枝卓士さんが「アジア菜食紀行」という本で書いていたけれど、スパイス使いの妙というか、インド料理ってなんておいしいんだ!とこれまた感心することしきり。ついつい食べ過ぎて、疲れも手伝い、眠気に襲われるおちょこK・・・。

7月4日〜フィラデルフィア独行〜
 今日は何の日、独立記念日! こんな日にフィラデルフィア近郊にいるというのもまたとない機会だし、花火は無理でも、街を見るだけでも行こう、と仕事が終わった後(今日はみんな疲労の極地で5時で早じまい)、バスに揺られて一人フィラデルフィアを目指す。モーテルのあるKing Of Prussiaというところから緑の高速道路をひた走ること40分、ダウンタウンのCity Hallに到着。夜7時前だというのに、服が肌にベタベタまとわりつくような暑さ。天気予報では華氏99度(摂氏だと37度くらい?)ということで、思ったほど人の姿は見えない。Delaware River河岸のPenn's Landingが花火の名所だというので歩いて行こうと思ったけれど、猛暑に負けて途中からバスに乗る。
 無事Penn's Landingに着くと、なんと"Sorry, No Fireworks Tonight"の看板が・・・。まあ夜9時のバスで帰らないといけないから、ここまで来ただけでもよしとするか、としばらく河岸で夕涼み。さすがにここは人出がけっこうあり、疲れと暑さでボーっとした頭と身体をしばし惚けさせる。
 9時までにCity Hallに戻らなくちゃ、とHistorical Areaを抜けて歩く。フィラデルフィアはボルチモアよりずっと都会で、もっとヒストリカルな雰囲気で、観光客向けの馬車なんか走っていたりする。ここはここでなかなか素敵な街だけれど、やっぱり暮らすんだったらボルチモアの方がFunnyで好きだなあ、と、これは身びいきだろうか?
 帰りのバスに乗る頃からちょうど暗くなり始め、バスの窓からほんのちょっとだけ花火も見えた。これが最初でたぶん最後の、アメリカで過ごす独立記念日だなあ、とちょっと感傷にひたりながら、遠い花火をみつめる。



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