8月16日〜プロジェクト無事終了(たぶん)〜
オフィスに行く前にダウンタウンのメイン・ポストオフィスまで船便用の箱を買いに行く。ひとりで駐車場に入れ、ひとりで駐車場から出、ひとりでハイウェイに乗り(なんとかなるものだ)、VRGのみんなに「今日は車で来た!」とちょっと自慢。午前中いっぱい仕事をし、オフィスに置いてある本を山と積んで帰宅。朋さんの帰る便は夜8時前、でも2時半までに車を返さないと100ドル余分にチャージされてしまうので、早めに家を出発する。
空港までは特に道に迷うことなく、それほど危ない想いもせず・・・が意外な関門がガソリン。なぜか給油口の蓋が開かず、朋さんとふたりで「なんだなんだ?」と動揺する。格闘すること5分、いきなり開いたけど、一瞬このままレンタカー屋に返してしまおうかとも思ってしまった。返却は本当にあっけなく、指示された場所に停めて鍵を返すだけ。車のチェックも別にしないし、実はメーターではこれまたなぜかガソリンがフルになっていなかったのだけれど、当然何も言われず。
運良く早い便がとれた朋さんを見送って、そういえば今週の金曜日またここに来るんだ、来週は自分がここから旅立つんだ、と思う。本当にいよいよだ。
8月17日〜八つ橋は大丈夫〜
先々週京都の国際会議に出席するためVRGの資料(おちょこKの翻訳・記事含む)をとりにきたFannyが帰国。「日本人はみんな痩せていて、若い女の子はきれいだし(服も)、これでみんな英語がしゃべれればどんなに素晴らしいか!」とコメント。ベジタリアン的にはやっぱり「何に魚が入っているかわからない」不安からあんまり食事を楽しめなかったよう。錦市場の和菓子屋(餅菓子系)の写真を見せられて「これはベジタリアンかしら?」「うんうん、これはVeganよ」と太鼓判を押す。お土産に持ってきてくれた八つ橋(おお、八つ橋だ!とひとり感動)も原材料表示を見ると、米粉、砂糖、肉桂(シナモンですね)、けしの実(ポピーシード)とあり、大丈夫大丈夫とみんなにすすめる。Fannyによると、会議に出席していた日本人、中国人は自分たちの伝統的食生活に自信を持っていてそれを守っていればいいと思っているようだったらしいけれど、まあ確かに健康面ではアメリカ人ほど極端な肥満はないし、そう考えるだろうなあ。ただその伝統的食生活がどこまで普通に食べられているかが問題なのだけど。
8月18日〜プラスチック・ピーナッツ大活躍〜
3箱くらいだろう、と見積もっていた本。船便の中でも船底で運ばれる最安のM-bag Mailだと重量制限もあり(一箱33ポンド)、合計6箱になることが判明。昨日から二日がかりでせっせと本を仕分けし、箱に詰める。けっこうかさのある本が多いので、箱はスカスカでもすぐ重くなってしまい、新聞紙やパッキンで空いているスペースをなんとか埋める。古新聞をとりに下に降りていったら、大きな段ボールの中に見覚えのある発泡スチロールの白いつぶつぶが。(海外通販でよく使われるパッキング用素材。仕事でよく通販していたので一発でわかる。)聞いてみると、プラスチック・ピーナッツというなんともかわいい名前で呼ばれているらしい。これはいいものをみつけた、とばかりに全部もらい受け、真夜中近くになってようやく箱詰め終了。(無事に届きますように!)これをまた全部開けるのかと思うとため息が出るけれど、こういう面倒なことを片づけていかないといつまでたっても撤収は終わらないのだから、しかたない。明日はいよいよボルチモア出発一週間前!
8月19日〜キャラメルコーンにあと一歩〜
今日は本当はVRGのみんなでニュージャージーのOcean Gloveに行くはずだったのだけれど、JessicaとJeannieが急用でダメになって中止。その代わり、働きづめのDavidaがこれを機会に一日休みをとるということになって、彼女とふたりでデラウェアのRehoboth Beachに車を飛ばし(約3時間)、大西洋に再会。一応水着を持っていったのだけど、Davidaは服のままどんどん海に入っていくので、おちょこKも着替えずにざぶん。海からあがった後は、ふたりしてうたたねをし(思いっきり日焼け)、ボードウォークをぶらぶら歩き、プリクラを撮ったり(実は初体験)して、「休日」を満喫。「不健康なベジタリアン」の見本のように、揚げたてのフレンチフライ、ソーダ、かき氷と食べ物もすっかりジャンキー・モードになる。噂に聞いていた「できたてのキャラメルコーンを売る店」をみつけ、でもバターが使ってあったので(Vegan御法度)、泣く泣くあきらめる。(やっぱりキャラメルコーンよりは友情が大事。)
8月20日〜研修最終日、両親来訪、そして移民局からの衝撃〜
一応今日でVRGの研修は終了。でも来週、みんなとディナーをする予定だし、あまり特別感はなくいつものように(普段よりちょっと忙しく)仕事を終える。夜、今日からボルチモアにやってくる両親を迎えに空港へ。9時前に着くはずが、ちょうど雷雨にあい、40分ほど遅れて到着。半年ぶりに会う親は、こころなしかちょっと老けた気がする。彼らをホテルに送り届け、11時頃家にたどりつくと、移民局からの通知が。「申請通過にしては早いな」と思って封を開けると、この期に及んで日本の居住証明だの、銀行の口座記録だの、帰りのチケットの控えだのが必要だという知らせ。来週の木曜日にはこの家を出るというのに・・・。たった15日かそこら余計にこの国にいるためにどうしてここまでめんどくさいんだ!と、空腹も手伝って(ちゃんと夕食を食べていなかったのだ)、がっくりくる。やっぱり一度国外に出ないとダメかなあ。とりあえず移民局に問い合わせてみるか・・・。(何はともあれ、帰りのチケット至急手配だ!)
8月21日〜不可解なM-BAG MAIL〜
本が詰まった箱6つを郵便局まで運ぶ。最初の局では、やっと6箱運び入れたと思ったら「ここでは取り扱っていないから別の所へ行け」と言われ、指定された局に行けば行ったで、渡された袋に箱がなかなか入らず、手伝ってくれたDavidaと二人で悪戦苦闘。ひとつの袋に2箱入ると聞いていたのに、どう見ても1個でぎりぎり。違う箱を買わされたのかなあ。30分近くかけて、ようやく預けることができたけど、二人とも汗まみれになってしまった。(ああ、無事に着いてほしい!!!)
午後からは、両親をホテルに迎えに行き、家の周りを案内。本当は見せたいところがもっとたくさんあったのだけれど、5時からVRG主催のディナーに合流することになっていたので、駆け足で要所だけ回る。時差や長旅の疲れ、そして今日もかなり歩かせたので、両親はかなりグロッキー。ベジタリアン料理(今日は中華)もあんまり気に入らなかったようで(もう「和食が一番」って年だし)、これから自分が日本でベジタリアンとしてやっていけるかどうか大いに不安になる。
8月22日〜なんてったって和食〜
もはや慣れ親しんだ、定番ボルチモア観光ツアー。Inner Harborを見渡すFederal Hill、HarborからウォータータクシーでFort McHenry、Fells Pointを回る。一応ボルチモアに来たからには、ということで名物シーフードをランチにするが、両親曰く「おいしいお米のご飯が食べたい。」アメリカに来てまだ3日目なのに! 朝ご飯に、アメリカンブレックファスト(トースト、卵2個の目玉焼き、ハッシュドポテト、ベーコン厚切り)なんか食べるからだ! ボルチモアの日本レストランはあんまりいい評判を聞かないので、家に連れてきて、残っているお米でひじきご飯を炊き、みそ汁を作り、ピーマンとポータベロ・マッシュルームで煮浸しにし、先日日本から届いた梅干しを供する。日本茶をすすり、満足そうな両親。ふたりとも若い頃はけっこうモダンな食生活だったのに、年をとるってこういうことなのかなあ、と内心ちょっとさびしいような切ないような、おちょこKなのであった。
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